かるたる!〜競技かるた日記〜

日常系競技かるたブログです。

半音の違い

今日の練習でも読手をやりました。
読みをやっていて、いかに「発音しきる半音前の音」が重要かという事が分かります。例えば、「サ行」や「ハ行」にみられるブレス音とか、「マ行」にみられる音の溜め、「ラ行」にみられる舌を巻いた時の音など。

これらがクリアに聞こえれば聞えるほど、取り手は気持ちよく取る事ができるワケです。


・・・なのですが。


必ずしも、読手の全員が全員、クリアな発声をしている訳ではありません。いや、公認読手とか取るような人は別だと思いますが、例えば協会の公式大会ではなく、地方の小さな大会であったり公認読手などがいないような地域ではなかなかそういう贅沢は言えなかったりします。

と、いうワケで、今日は少し意地の悪い読みをしてみました。
いわゆる「半音前が聞き取りにくい発音」の読みです。

司会とかを仕事でしたりしている私としては、しゃべり人としてのプライドがかなり許さない感じなんですけどね(笑)
そういう事は常にはやりたくないし、やらない方がいい事なんですけど、そういう読手に当たってもイライラしないでできるかどうかというのが重要になってくると思うので、それもまた練習という事で。。。(多分今日の読みは結構イライラしたかもしれません。ごめんなさい)


半音分が違うという事は、具体的に何が違ってくるんだろう?
やはり反応速度が変わってくるという事だと思うんですね。
競技かるたの場合、上の句は5秒で読みます。
初句(最初の5文字)の部分はだいたい1秒ちょっとくらいの時間です。という事は、1文字当たりの時間はおよそ0.2秒くらいという事になるかと思われます。大雑把に単純計算すると、その半音前の部分は0.1秒・・・いや、それ以下の時間かもしれません。


前回の日記の秒数を計測した写真を見ると、取り手の動きは0.1秒でもだいぶ違うのが分かります。つまり「半音分の差」はものすごく影響するという事ですね。


読手によって取り手の状態が変わるというのは、こういう部分から来てるんだろうな〜と思いました。