かるたる!〜競技かるた日記〜

日常系競技かるたブログです。

百人一首

「亮さんは競技かるたってやつやってるんだって〜?じゃあ百人一首全部覚えてるんだ〜?」
と、たまに言われます。
おかげさまで全部覚えております。
・・・が、何故かあいうえお順に並べないと暗唱できないという不思議。
歌番号順に並べてるんだから歌番号順でも暗唱できるようにしとけよ自分・・・


私は、基本的に古典文学としての百人一首が好き、という所から入った人間で、まぁ、漫画の「ちはやふる」でいう所のかなちゃんタイプです。
もちろん競技としてやってるから、全ての札はほとんど「音」の方と付き合わなきゃいけないし、歌の意味とか気にしてる余裕はないし、実際取りやすい札も別に意味が好きで取れてる訳でもなく、みたいな感じなんですけどね。

初めて百人一首に触れたのは、中学校1年生です。
中学校の正課クラブに「百人一首クラブ」っていうのがあって、先生が古典文学のうんちくを語るのが好きな先生で、お話が面白いからそのクラブに入ってました。
結局そのまま3年間百人一首クラブに在籍し続けてて、3年生の時は一応、部長でした。かれこれ20年くらい前の話ですね・・・

当時から競技があるのは知ってたし「むすめふさほせ」という、1字で取れる歌があるらしいというのも分かってましたが、古典文学として百人一首に触れてた私的には、意味的に好きな歌が重要で、1文字で取れるとかぶっちゃけ興味もなく(笑・競技とは正反対ですね)
20年後にこんな事になってるとは想像もしてなかった訳ですが・・・


内容が好きな歌は、何首かあります。
恋の歌であれば。


筑波嶺の峰より落つる男女川 恋ぞ積もりて淵となりぬる
(小さな恋心も、積もり積もって淵のように深くなってしまった)

恋すてふ我が名はまだき立ちにけり 人知れずこそ思ひそめしか
(密かに思ってた事がいつの間にか周りに知られてしまった)

逢ひ見ての後の心にくらぶれば 昔はものを思はざりけり
(貴女に出逢ってからは、以前の悩みなどなかったようなものだ)

由良のとを渡る舟人かぢをたえ 行方も知らぬ恋の道かな
(梶をなくして漂う舟のように、私の想いはどこへ行くのか分からない)

今はただ思ひ絶えなむとばかりを 人づてならで云ふよしもがな
(もうあなたの事は諦めるよと、その一言を人づてでもいいから伝えたいのに)


あたりが好きな所でしょうか。
()内は私的表現でものすごく簡単に訳したものです。
そうでない歌の中では


永らへばまたこの頃や忍ばれむ 憂しと見し世ぞ今は恋しき
(永く生きていれば、今このツライ時さえも懐かしく思いだせる日が来るはず)

世の中は常にもがもな渚こぐ 海人の小舟の綱手かなしも
(この渚のように平和な日常が、ずっと続いて欲しいものだ)

人も惜し人も恨めしあぢきなく 世を思ふ故にもの思ふ身は
(つまらない世の中だと思うがゆえに、人の事を愛しく思ったり恨めしく思ったりしてしまうのだ)


といったあたりが好きですね。
まぁ、競技的に見てるとこれらの歌は

「つく」→二字決まりか・・・苦手だな・・・
「こい」→やっぱ二字決まりか・・・苦手d(略
「あい」→だから二字決まりは(略
「ゆら」→何度も言うが二字(略
「いまは」→「いまこ」と間違うんだよね
「ながら」→「ながか」と間違うんd(略
「よのなかは」→か、囲うべき!?(゚Д゚;≡;゚Д゚)
「ひとも」→だから「ひとは」とまちg(略

・・・とか考えちゃうんですけどね(苦笑)
でも、歌は歌として感じていたいかなと、密かに思っている今日この頃です。
できれば、これらの歌が得意札になってくれるといいんですけどね(;´Д`)