かるたる!〜競技かるた日記〜

日常系競技かるたブログです。

基礎を競う

各会それぞれで「基礎能力を高めるための練習」があると思いますが・・・

当会でも、ある程度以上の人(大会に出たいと考えている人など)には払い練習や聞き分けの練習、札の認識速度を向上するための練習などをやるよう指導しています。

 

その中でも「札の認識速度を向上するための練習」が独自にあります。
一般的には「札流し」などで行ったりするものですが、私の場合は師匠がアレンジしたやり方を教わっていて、それを自分でもやったり会員にやらせたりしています(当会では「札分け」と呼んでいます)

 

が、この練習、絵面が恐ろしいほど地味です。
地味な練習というのはあんまり面白みを感じなかったりするものなのか、実際に言った通りちゃんとやってる奴は何人いるのかな・・・?という感じだったりはしています(苦笑)まぁ、これが本当に役に立つのか?という気持ちにもなるでしょうし、取る方が楽しいものでしょうからね。気持ちはわからないでもないです。

 

しかし、やっぱり基礎は大事。
例えば私は中学時代バレーボール部にいましたが、練習に入る時に頭上でトスをしたりとかそういう練習はするわけです。でもじゃあ試合で自分の頭上にトスを上げるかと言ったら上げないわけですよね。自分が2回連続で触ったら反則ですから(苦笑)
自分の頭上でトスを上げ続けたりしないんだから意味ないじゃないか!と言ってしまいそうな所ですが、要はトスの精度を向上させるためにやっているのですから、基礎練習として必要だからやっているのです。

高校の放送部時代もそうですが、まず発声練習で「あーーーーーーーーーーーーー」とロングトーンをしたり、早口言葉を練習したりするわけです。アナウンスをやる時に大きな声で「あーーーーーーーーーー」と言い続けることもなければ、わざわざ早口言葉を披露したりもしませんが、発声・発音の基礎訓練としてやっているのだから大いに意味があるんですね。

 

ということと同じで、払い練習だって身体にその動きを身につけさせるためにあるし、札流しや札分けは暗記をスムーズに行うためにも札の認識速度は高めるために必要な練習です。

 

で、その札分け、タイムを測って行っているんですね。
100枚の札を認識して分別するのに1枚1秒かかったら100秒、つまり1分40秒ということになります。遅ければ札の認識速度が遅いか動作が遅いかという話になってくるし、早ければ認識速度も札の処理もそれだけ早いということになります。

 

が、前述したように、地味過ぎてなかなかきちんと継続していない子も多い。しかし、自分の師匠が考えた訓練方法はせめて自分だけでも繋いでいきたいと思っているし、実際大会に出る前数ヶ月からきちんとやっていた時は入賞できていたりもしてるので、私としては効果はあると思っています。だからできるだけやっておこうと思い、時折やってはタイムを測ったりしていました。

 

もちろん、師匠がこれを教えた人の中では私が最高記録を叩き出していて、そしてこの記録を破られることはあるのか、いやそもそも真面目にやる人がいるのだろうか、と思っていた私。ならばもう札分けクイーン(笑)として君臨し続けてていいんじゃないかと思っていました、先日までは。

 

それが破られたのは、先日の練習のこと。

 

亮「札分け練習やってますか?皆さん」
会員A「5分くらいかかります☆」
亮「遅いわ!(#ˊ∀`)そっちはどうなのよ」
会員B「えっと・・・」
亮「やってねぇな!?(#ˊ∀`)」
茶そば「あ!亮さん!ついに新記録出しました!
亮「えっ!?」

 

私の記録を3秒も

上回ってきました。

 

亮「うっそ、マジで!?え!?そんなタイム出るの!?えぇ!?」
茶そば「出ちゃいました~♪なんか最近伸び盛りみたいで日々早くなってるんですよ~」
亮「」

 

ここで思ったのは、まず、本当に真面目にやってくれていたことへの嬉しさと、己以外に出来るやつはおらんだろうと思っていたものを破ってきたことへの驚き。指導者冥利に尽きるというものです。実際、かるたの方もきちんと伸びてきているので、そういう地道な努力が成果に繋がっているのでしょう。

 

だがしかし。

 

若い者にはまだまだ負けてられん!←
というか、やっぱり競い合う人がいないと張り合いがないというものです。

 

亮「っしゃ!さらに記録更新!1秒縮めたぞ!」←意地(笑)
茶そば「わ~!おめでとうございます~!まだまだ行けそうですね!」

 

取る方をあまりしていないこともあり最近は私もややサボりがちでしたが、試合で取ってなくても基礎だけはキッチリやっていかなきゃならないなぁと改めて思う私でありました。「負うた子に教えられる」とはまさにこのことですね(;ˊ∀`)