かるたる!〜競技かるた日記〜

日常系競技かるたブログです。

原点

この所、百人一首の勉強をしていて、色々なことを思う亮です。


競技オンリー派な人はあんまり興味が無いかもしれないのですが、私はどちらかというと和歌そのものが好きで百人一首に惹かれた方なので、もちろん百首の意味はおおよそ分かっているつもりだし、それなりに色々人よりは少し詳しいつもりでいました。

が、改めて勉強し直して、自分の中でキチンと把握しておらずイメージがぼんやりしていた歌があるのだという事に気付きました。
それなりに意味は分かっているつもりでいて、競技面でも取れない札ではない(笑)から嫌いじゃないしな〜、という風に思って接していた歌も、一首一首を深く知ることでまた新たな顔を見せてくれるような、そんな気がしてきたりします。


そういや、漫画「ちはやふる」の最初の頃だったかな、大江さんが言うシーンがありましたっけね。
「和歌が面白いのは、その背景を知ってからです」
確かに今、表面だけサラッと読んでた時よりも百人一首が面白く感じられる私。背景を知らないと掴めない内容も結構あるものだなと(分かってはいたけれど)改めて思ったのでした。


ここの所ずっと、競技のため、強くなるため・・・と最適化を図ることに思考をめぐらしてきましたが、時にはこうして、色も温度もある世界を振り返り、その世界に親しむのもいいもんだなと思っています。それが、私にとって「楽しい」のですから。


だいぶ前の話ですが、一時期「和歌が好きという事は『競技』をやる上での足かせになるのかな」と悩んだ時期があります。百人一首を楽しむことよりも、読手の口から発せられる音を聴いて早く取れることが重視される競技の中で、私みたいに楽しんでるだけではこの世界でついていけないのかもしれないな、と。

っていう事をふとボヤいたら、カピバーラさんに言われましたっけ。
「いいじゃないですか、別に和歌が好きだっていうの。それって、いいことなんじゃないんですか?」
そう言われて、その当時、少し何かが救われた気がしたのを覚えています。


和歌が好きで、その好きな和歌を取る競技も好き。
それで別にいいじゃん。
私にとってはそれらも全部ひっくるめて「かるた」なんだから。

そんな風に、百人一首に、そして競技かるたに、私らしく取り組んで行きたいなと改めて思った今日この頃なのでありました。