かるたる!〜競技かるた日記〜

日常系競技かるたブログです。

椿杯&北日本新人戦レポート・その2

前回の続きです。


【ちはや氏編】
入会してから日が浅いけれど、熱心に頑張って練習を積んでいた彼女。
先日の八戸大会での内容を見た感じでは、上位入賞に食らいつくだけのメンタルが持てるかな?という心配をしておりました。しかし、何だか「大会中に伸びてきた」という感じがあり、大会という場で取るというのは1試合当たりの経験値が非常に高いものなんだなと改めて思いました。

決勝戦は、かるた部が盛んな学生さんで、対するウチは週に1度のしかも三分の百首しかやっていません(百首の試合は大会などの必要な時以外取らない変わった会なので)
相手の方の準決勝を見ていましたが、「相手が払う前にもう札を押さえちゃってる」という感じで取る子だったので、なかなか戦いづらそうな相手だなという印象を持ちました。
予想通り、序盤からずっとリードされた状態。終盤に入っても相手が優勢のまま試合が進んでいました。

これは厳しいかなと思いつつも、何とか頑張って食らいつけ!と願い、ふと場を見たら状況は11-9。


あらやだ、これ

いつもの枚数


大丈夫、まだ慌てるような時間じゃない(by仙道さん)
というワケで、ここから底力を発揮してくれることを期待。
一度3枚差に広がりましたが、彼女は、いつになくとても集中していたように思います。1枚ごとに丁寧に札の暗記を繰り返し繰り返し確認し続けています。慌てずに1枚ずつ詰めていき、気が付けばイーブンになり、そのまま地味に逆転。よっしゃ来たぁ!と思いながらも、でもいつまたひっくり返るか分からないので、ハラハラしながら見守っていました。

そして、場の枚数は2-6に。
しかし「残り2枚」というのは案外長いものです。
相手にしてみれば、試合の中でも一番必死になる状況です。
少しでも気を抜けば、あっという間に2-2まで詰められたりするものです。
だから、この枚数からがある意味本当の勝負だと思います。

でもこういう枚数も、日ごろの練習でよく見る光景。慌てていませんでした。自陣右下段をギリギリで守って残り1枚になりましたが、相手の子のお手つきが出てしまったため、ここで試合終了。○6。


8月の終わりに入ったばかりで、しかも「三分の百首」以外全く触ることなく百首の大会に臨み、「自分は本当に百首の大会で取れるのか?」とさぞかし不安だったことでしょう。
よく最後まで頑張り通したと思います。全ては、本人の地道な努力です。

☆☆☆☆☆

見る方はハラハラドキドキで1試合ごとに寿命が縮んだ気がしますが(笑)それぞれの頑張りを見せてもらった、今回の大会でした。小ネタ編は、次回のお楽しみ。