かるたる!〜競技かるた日記〜

日常系競技かるたブログです。

聞き取るということ

高校の時の物理の時間に、音の波形を調べるというのをやった事があります。放送部は声出すの得意だろうと言われて私が被験者にされたのですが、私の声の波形は、楽器のホルンと同じ波形だったという事があったのを思い出したこの頃です、こんばんは。

先日の事。練習会の後にA級のSさんとお食事をしていた時の話なんですが。。。
S「やっぱりある程度の年齢になると聞こえない音とか出てきますからねー!35歳くらいから始まるんですよねー」
私「35歳からかるたを始めた私はどーしたらいいというんですか」
なんて事を話していたんですよね。
でもぶっちゃけ冗談事でもなく。
私以上にマインドアタックを受けていたのは、横にいたMURAさん。

M「ちょっとアタシはそれ、夜も眠れないほどショックだったねー」
私「そんなにショックだったんですか」
M「まぁ寝たけどさ」
私「ちょwwwwww」

音の聞こえかぁ…うーん。
私は、普通の人よりも耳はいいかもしれないけど、競技かるた選手的に見たら多分普通だと思うし、そこまで気にしてないんだけど、MURAさんは私よりもよっぽど敏感なせいか、逆に気になるみたい。

確かに、加齢(嫌な単語だ…)と共に聞こえなくなる音というのがあります。
人が感知できる音の周波数帯は0〜20,000Hzらしいんですが、歳を取ると聞こえる範囲が狭まるらしいですね。有名な所で「モスキート音」と呼ばれるものが歳を取るほど聞こえなくなると言いますが、モスキート音って17,000Hz以上の超高周波なんですよね。。。

よくよく考えてみると、人間そんなに高周波の声を出してるんだろうか?
いや、確かに、聞こえない音の中にも情報は含まれているとは思いますよ。でも、例えばその場では「み」という発音が聞き取りにくいという話をしてたんですが、「み」という音に含まれる高周波情報は果たしてそこまで重要なのだろうか。

もしそれが重要なのであれば、おそらく若ければ若いほどに有利だろうと思います。もちろん、ほんの少しの違いで影響はすると思うけれど、絶望する程の違いであるのかは私には少し疑問。
だって、米沢の時に対戦した相手は高校生だったけど、だからと言って「み」が早かったかと言われたらそうではなく、むしろ「み」はかなり私の方が取れてました。「み」に含まれる高周波情報がより有益であれば、高校生の方がよっぽど早いはず。
もっと言うと、私は20代後半で聴力は相当落としています。コールセンターに勤めていて、日常的にヘッドホンをつけ続けていたためか、20代前半よりも聞こえが悪くなったのは自分でも分かるくらいです。実際、聴力検査でも出てましたし。。。
そんな私でも、何とかなるものはなってたりするワケで。
………ていう事はですよ。
それって高校生だからとか35歳以上だからとかそういうのではなく、その音を「聞き取る」ことへの得手不得手の問題の方が大きいんじゃないかという気がします。耳の良い人ほど、多くの工夫しなくても音が聞こえるワケだから。。。逆に、聞こえる聞こえないについてそこまで分析とかしないんじゃないかなぁ〜、と思ったりして…(耳が良い上にしっかり分析もしてるって人はごめんなさい)



だって、カットされる周波数の影響が大きいのなら、年齢が高い人は第一線でなんかもう絶対できないって話になるけど、実際にはA級でバリバリにやってる高齢の方もいるわけで。。。
そういう方だけが、特別に耳の衰えが無い…などという筈がないですし。

だから、ちょっと生意気な言い方ではあるんですが、違うのは多分「聞こえる」こと……いわゆる「聴力」と呼ばれるものの問題じゃなくて「聞き取る」ための訓練とかそういうやつの違いなんじゃないかなと少し思いました(もちろん、ある一定以上の聴力がなければやっぱり聞こえないワケだから、聴力を保つ事は最重要ですが)

読手がどういう風に詠むのか、とかね。そういうのを研究すれば、特別誰よりも抜きん出た「感じ」を持ってなくても対抗できると思うんですよね。

少なくとも私はその辺については能力的に凡人だから、元々そんなになんでもかんでも聞こえませんし(「お」の音が発音前に聞こえるとかそういうのはまるで意味が分からないもん)どちらかというと「どの音をどんな風に発音しているのか」という事の方が気になりますし、それを知って聞いたら反応も早くなるんじゃないかという気がするので、これから色々と分析してみたいなぁと考えてます。


ま、どこまで頑張れるか分からないけど。。。自分の耳が大した性能じゃない分、人よりも早く「聞き取る」ための訓練をしないといけないですね。