かるたる!〜競技かるた日記〜

日常系競技かるたブログです。

「会いたい」率は異常<百人一首板>

前に某ネット掲示板にあった「J-POPの会いたいけど会えない率は異常」という内容で、こんなのがありました。

502 名前:読者の声 [sage] :2010/06/27(日) 19:22:25 ID:6I9YkyAV
会いたいく会いたくて震えるのが西野カナ
会えないから会いたいのが沢田知可子
会いたいくて会えないから私だけを見てほしいのが加藤ミリヤ
会いたくて会えなくて長すぎる夜に光を探してるのがGLAY
会いたいから会えない夜にはあなたを思うほど Uh UhするのもGLAY
会いたくて会えなくて揺れまどうけれど目覚めた翼は消せないのがラルク
会いたくて会えなくて唇噛み締めるのがEXILE
会いたくて会いたくて涙が止まらない夜なのが岡本真夜
会いたくて会いたくて素直な自分でいつもいられないのがLINDBERG
会いたくて会いたくて眠れぬ夜にあなたのぬくもりを思い出すのが松田聖子
会いたくて会いたくて言葉にできないのが小田和正
別に会う必要なんてないのが宇多田

宇多田さんのオチが秀逸で笑ったワケですが、よく考えたら「歌」というものは大抵、会えなくて寂しかったり悲しかったり辛かったりしているものばかりなワケで。だから、歌詞にも会ったとか会わないとかそういう言葉が多いんですよね。
百人一首をよく見るとやっぱり言いたい事は昔の人も同じみたいで、つまり人の心は1000年経ってもそう変わってはいないのだろうなと思う今日この頃。

いいネタなので、これの百人一首版を作ってみてはどうだろうかと思ってみた私。


会いたくて会いたくて身を滅ぼしてでも会いに行きたいと思うのが元良親王(わび)
会いたくて会いたくて短い葦の節の間くらいのわずかな時間でさえも会わずにいられないのが伊勢(なにわが)
会いたくて会いたくてどんなに激しい滝川に分け隔てられても絶対に会いにいくのが崇徳院(せ)
会いたくて会いたくてとにかく死ぬまでにせめて一度だけでも会えないかと願っているのが和泉式部(あらざ)
会いたくて会いたくて人に知られないようにさねかずらを手繰り寄せてでも連れ出したいのが三条右大臣(なにし)
会いたくて会いたくて待ち続けていたら月が傾くまで夜更かししてしまったのが赤染衛門(やす)
会いたくて会いたくて身が焦がれるくらい待ち続けるけど待つ人は来ないのが権中納言定家(こぬ)
会いたいけど会えなくて長い長い夜を独りで寂しく寝るのが柿本人麻呂(あし)
会いたいけど会えなくて恨んで袖を乾かす暇が無い程泣き続けたらウワサを立てられて悔しいのが相模(うら)
会いたくても会えなくて独りで嘆く夜がどんなにつらいか訴えるのが右大将道綱母(なげき)
会いたくても会えなくて思いが絶えた事すら伝える事ができないのが左京大夫道雅(いまは)
会いたいのに夢の中でさえ会いに来てもらえないのが藤原敏行朝臣(す)
会いたいのにつれない態度で追い返されちゃったのが壬生忠岑(ありあ)
会いに来るという言葉を信じて有明の月が出るまで待ち続けたのが素性法師(いまこ)
会ってしまったがゆえに昔より思い悩んでしまったのが権中納言敦忠(あひ)
会ったけど本人だったか分からずじまいだったのが紫式部(め)
こんな気持ちになるならもう一生会わずにいたいのが中納言朝忠(あふこ)
会った事はないのに何故か恋しくてたまらないのが中納言兼輔(みかの)
鶏の鳴き真似なんかされても会わないのが清少納言(よを)


百人一首の会う率も異常(笑)
早く誰か会ってあげてください。
比喩的表現はたくさんあるから多分もう何首かあると思うけど、とりあえずこれだけあれば十分お腹いっぱいでしょう。

今も昔も、想い人には会えなくて切ないのは変わらないものなんですね。