かるたる!〜競技かるた日記〜

日常系競技かるたブログです。

「速さだけがかるたじゃない」

今週放映だった、アニメ「ちはやふる」の18話を見て
「あ〜、これリアルで実感したわ〜」
と思ったので、その話を書いてみます。
アニメの方では、千早が初のA級公式戦に出て、金井桜さんというおばさんと対戦し、速さだけじゃないかるたを実感する・・・という内容でしたね。


1月の下旬まで話が遡るのですが。
私も、競技かるたをやるようになって、札を全部憶えて、そこそこ取りに行けるようになって・・・と、段階が進んでいく過程で、
「札を速く取る」
「札を多く取る」

という事に専念するようになってきました。
でも、こう言われます。

「速さだけがかるたじゃない」

言わんとしてる事は、分かってはいました。頭では。
速いというだけで勝てるような単純なものじゃない・・・と知ってはいます。
でも、言われてもそれを実感するのはなかなか難しい事です。
実感できないから「まぁでも速く取れるにこした事はないし」と思ってた私。

この時点で割といい気になってたと思います。
いわゆる「変な意味での自信」です。
やってる期間の割には結構うまくなってる!
あたし実は結構すごいんじゃね?(^p^)

・・・と、心のどこかで考えていたんじゃないかと思います。
が、そういう自信はいとも簡単に、ポッキリ折られました。

先月28日の合同練習会に参加した時、3回目の試合で、D級のSさんという方と当たりました。私から見てだいぶ年上の方です。失礼だけど、パッと見そんなすごい強そうには見えません。だから、ガンガン速く出る!札をバンバン取る!とひたすら思いながら試合に向かってた私・・・・・・なのですが。


17枚差負けwwwww


手も足も出ないとはまさにこの事・・・
Sさんは、別に超スピードで払いに来るとかそういう訳ではないです。なのに、取れません。払いに行ったらすでに札が押えられてるんです。「え!?」「あれっ!?」と思ってる間に取られる、焦ってお手つきしまくる、どうしようどうしよう!とアワアワしているうちに負けた、という感じでした。

あの日はその後、元B級(三段)の選手(ブランクあるそうですが)に2枚差で勝つという奇跡を起こしたりしたのですが、そんな事はどうでもいいと思うくらいのSさんとの試合です(もちろん、勝ったのはすごく嬉しいし自信もつくのですが…)3試合目でそこそこ体も動いてきたような状況だったにも関わらず、あの結果です。

「速さだけがかるたじゃない」

まさにそれを実感できた前回の練習会。

見た目は速さ勝負じゃないのに、Sさんは正確で速い。
決まり字が聞こえると、スッと札に真直ぐ手が伸びる。
すごく静かなのに、でも勢いだけの私は完全に押えられてる。
攻める!という気迫を出してないのに攻め込まれてる。
ものすごくやりにくい。
勢いだけではこの人と戦う事ができない。

・・・そんな感じがしました。
今週の放映のちはやふる18話とちょっと似てませんか?www

おかげで、ものすごく勉強になりました。
以来私は色々分析したり自分のかるたを見直すようにしています。

自分はどんな風にかるたをしているだろうか?
今のかるたで自分に足りなかったものは何か?

1回1回の試合を、何となくこなして、ただ勝ったの負けたのと騒ぐのではなく、内容をきちんと見つめて次に生かせるようにしたい。そういう選手になりたい。と思う、今日この頃であります。